実験心理学が見つけた超効率的勉強法

3月も残りあとわずかとなり、学生さんにとっては間もなく新学期が始まりますね。

 

今年度からはしっかり勉強していい成績を取れるようにしようとか、社会人の方でも出世、給与UPの為に資格を取ろうと誓いをたてる人も少なからずいると思います。

 

何かを学ぼうとか勉強したいけど時間がないと思っている人に今日の内容は必見です!

学校、塾の先生などの教育者の立場の人にもぜひ携わっている子供達に伝えて欲しい情報です。

 

私は1年間浪人したのにもかかわらず大学受験に失敗しましたが、今回話していくことについて当時から知っていれば同じ結果にはならなかったんじゃないかなと後悔しています。

 

ではどんな内容なのかお話していきましょう。もっと書きたいことがたくさんあったのですが短めにしたので機会があれば今度また続編を出してみようと思ってます。

 

 

[:目次]

1何かを学ぶ、勉強するための復習の重要性

2復習はすぐにしてはいけない!復習をするベストなタイミング、1:5の法則とは

3暗記をしていくときの効率的な方法とは

4問題集、過去問の間違えた問題を復習する回数。一番効率的な魔法の数字

 

 

 

[:1何かを学ぶ、勉強するための復習「分散学習」の重要性]

何かを調べたり勉強して記憶に定着させようとするとき、そのことにより多くの時間をかけたほうが当然記憶に残りやすいですよね?

しかし、たくさん時間をかけて勉強しても必ず後に復習というということをしなければ忘れてしまい、時間を無駄にすることになります。

 

 

2005年に大学生130名を対象に行われた実験では

Aグループ 外国の国名と都市名の組み合わせを覚える

Bグループ Aグループの4倍時間をかけて覚える

上記のように2グループに分け、1日だけ勉強させた。

 

1週間後、勉強した内容のテストをさせた結果は予想通りBグループのほうが正答率は高くなりました。

ただ3週間後にまた同じくテストをさせた場合、AとBのグループの正答率にはほとんど差がありませんでした。

 

 

Bグループは時間が経つ毎のテストの点数の暴落率は顕著で、せっかくAグループの4倍も時間をかけて勉強したのに時間が経てば忘れて無駄になってしまっています。

 

記憶の定着にはやはり定期的に復習ということを行うのが重要になってきます。専門用語でよく似た課題の学習を連続して行うことを「集中学習」、一方学習後に一定の時間をおいてから再度学習をすることを「分散学習」と言われています。

1日10時間勉強すればいいっていうわけではなくてその後も継続しないと人間すぐ忘れちゃうんですね。

以降では分散学習の重要性についてお話します。

 

 

 

 

[:2復習はすぐにしてはいけない!復習をするベストなタイミング、1:5の法則とは]

私は今まで勉強を教わってきた学校の先生、塾・予備校の先生には大抵「復習はすぐにやったほうがいいぞ、鉄は熱いうちに打てと言うだろう」なんてことをいっていました。しかし自分が勉強法について調べてみた結果はそれは間違いということがわかり、こんなことを言ってきた先生達には今すぐ土下座をして私の浪人時代に費やした1年間を返して欲しいものです。(←学生時代全く勉強しなかったのがいけないだけですが・・・笑)

 

これも実験によって明らかになっています。

生徒全員にある分野の勉強をさせた後テストを行い、そのテストに対して①答え合わせをしない、②すぐに答え合わせをする、③後日答え合わせをする、の3グループに分け1週間後再度テストをさせた結果は、③の後日答え合わせをしたグループは②のグループに比べて1.5倍以上も得点率が高かったのです。

これは1で出てきた「分散学習」の効果と言われています。一日に一気に時間をかけてテスト+復習するよりも、時間をおいてから復習したほうが記憶の定着に良いということですね。

 

 

ちなみにテストや資格試験で最大限に結果を出したいのであれば、復習をするのに最適なタイミングがあります。それが1:5の法則です。

具体例を上げると、今日からテスト本番の日が35日後の場合、今日勉強したことを大体5~7日目に復習し、2回目以降の復習も5~7日の間隔をおいて行うのがベストです。テスト本番が7日後であれば1~2日間隔をおいて復習を行うのが良いということになるみたいです。

 

 

復習の間隔に関しては、「エビングハウス忘却曲線」をもとに、勉強したあと1~2日後、次は1週間後、その次は1ヶ月みたいに間隔をだんだんあけていって復習を行うのが良いと言われることがよくありますが、これも例えば人生でずっと覚えておきたい事であればこの復習間隔はいいみたいなのですが、試験など成果を出したい日が決まっている場合に関しては一定間隔で復習をしていくほうが効果が高いという実験結果がでています。

 

 

 

 

[:暗記をしていくときの効率的な方法とは]

 これに対しては暗記カードを使った実験があります。

暗記カードに書かれた難しい単語40個を覚えるという実験では、①一度に20枚のカードを4回かけて覚えていく、②1度に5枚のカードを8回かけて覚えていく、というふうにかける時間は同じでも異なる方法で勉強させた結果、①の一度に多くの枚数を勉強したほうがテストの結果は②の2倍の得点を出しています。

 

 

このことから、何かテキスト1冊の内容を覚えたい時、ちまちま1日1章というようにやっていくより、全部覚えられなくても1冊とりあえず読むということを何回も繰り返すほうが高い効果があると思います。

これは読書も一緒で1ページ目からじっくり理解して読んでいくよりもとりあえず全部に目を通す程度に読んで何回も繰り返して読むほうが少ない時間でより理解できます。

 

 

 

また暗記をする時はただ読むよりもテストをしたほうが圧倒的に記憶の定着に効果が高いです。教科書ばっか読んでないでとにかくテスト・過去問を解けということですね。これは知ってる人がほとんどだと思います。(私は受験時に過去問をできるだけ試験直前に解こうと教科書やノートの復習ばっかしていましたが完全に失敗でしたね)

 

 

 

 

[:4問題集、過去問の間違えた問題を復習する回数。一番効率的な魔法の数字]

諸外国の研究者たちがたくさんの実験をしてくれたおかげで私達が最小限の時間で問題集、過去問を復習をするのに最適な回数がわかっています。ほんとに感謝しなきゃですね。そんな魔法の数字はずばり5です!

復習の重要性については何度も述べてきましたが、その回数も重要になってきます。

問題集・過去問を何度も解くのは重要だが、5回正解した問題についてはもう復習しなくていいという実験結果が出ています。様々な回数の復習での統計をとっても、6回以上復習させてもテストの点数にはほとんど影響が出なかったそうです。

 

 

 

なので5回正解した問題についてはマジックなんかで×をつけてもうやる必要ないよ的なマークをつけてあげるといいかもしれないですね。

 

 

 

 

これも重要ですが問題集・過去問を解くときは一問ずつ解いて答え合わせをするのと、一気に解いて答え合わせをするのではどっちが効率的でしょうか。

ここまで読んでくれた方はもうお気づきかもしれないですね。

答えは後者で、一気に解いてまとめて答え合わせをしたほうが高い成果を出せることもきちんと実験で明らかになっています。これも「分散効果」が機能した結果だと言えます。後者では問題を解いてから答え合わせをするまでに間がありますもんね。

 

 

 

ということはよく1問一答とかいう問題集が売っていますが、あれはあんまり効率的ではないということですね。

 

 

以上、効率的な勉強方法について様々な実験の結果を基に伝えてきました。

さらに詳しく研究者名や実験方法などが知りたい方は「実験心理学が見つけた超効率的勉強法」という本を読んで見てください。今回の内容はほぼこの本から抜粋して書いています。

 

 

 

表紙は正直ちょっとダサいですけど、内容はきちんと検証結果から導き出された効率的な勉強法がたくさん挙げられており、素晴らしい内容となっています。

 

日本の教育者には特にこれを読んで子供に勉強を教えるだけでなく、きちんと勉強法も教えてあげていただきたいですね。

 

この記事を読んでくれた方はこれから実践してテストで高得点、資格取得などを目指していってみてください!

私も効率的な勉強法を実践して8月の中小企業診断士の試験に必ずや合格したいですね。

 

 

以上P-okaブログでしたー